北海道のクマです

 いよいよ最終回!ミニ一代おじさん

大いに吠えるコラム

   6 オレはミニが大好きなんだ

 今、ボクらに必要なのは、口が悪くても説得力のある、そのくせ面倒見のいい

 父親とは別のオヤジじゃないかと思った。そして河西さんと話しているうちに

 この企画が生まれた。河西さんの原稿は、そこいらのライターよりはるかに

 的確で新鮮これは本当です。思ったことをはっきり表現できるクマさんの、

 いよいよ最後のコラム!

し、今回はいよいよ最後だ。長いようで短かったけど、言い残したことを全部しゃっべちまおう。

まず、メディア関係の諸君に申し上げたい。世間には、

クルマの店だけを集めて1冊にした『スペシャルショップ』という本がある。

この手の本、果たして本当にスペシャルなショップばかりかというと、クマには かなり疑問だ。

T村氏がドキドキしちゃうといけないからはっきり区別しておくけど、例えば雑誌の中に載っているショップの広告。

これは話が別だよ。じぶんの会社を アピールしたくて金を払っているんだから、

それを信じるかどうかは読む側に かかっている。クマがここで吠えながら問題にしているのは、

出版社なり編集者が まとめて、スペシャルショップとして紹介した場合を指摘してるんだよ。

なぜこんなに怒っているかというと、読者はスペシャルショップといわれて 信じてしまうだろう。

そうしてその店に行ってみると、これがまるで話が違う。 オレの店に来てくれたお客さんの中には、


そんな体験をした人がたくさんいるんだよ。

「英国車は壊れて当たり前」「英国車はそんなもの」「英国車に乗る資格はない」 なんてことを、

はっきり言われたというんだ。クマは怒っちゃうね。英国車を愚弄 するにもホドがあるぞ!

声を大にしていうが、ミニはそんなクルマじゃない。

初めて乗る英国車としては最適だし、一生乗る英国車としても最高だ。

きちんと整備すれば、何年だって楽しめる価値の高いクルマなんだ。

そういう風に話してくれるショップこそが、多くの人が読む本に紹介されるべきだよね。

お金をもらって本をつくる。それもいいだろう。しかし、それを信じる読者への 責任はどうするんだ。

いくら表現の自由があるとはいえ、実体を調べないのは 絶対にいけないね。業者ではなく、

読者を中心にした本でなくちゃ。本の制作については素人だけど、いずれ誰かがいわなくちゃいけなかったことだ。

では、ミニのスペシャルショップとはどういうものなのか。クマの考えはこうだ。

まず、ミニを愛してなくちゃいけない。絶対条件だね。スペシャルな店なんだもの。

ミニと共に生きてくれなきゃお客としては信用できないよね。具体的には、

ミニを売ったらアフターサービスを完璧にすること。つまり責任感なんだな。

ミニが売れるとなると店頭に並べて、ちょっとでも売れなくなったら別のクルマに置き換える。

こんなのは スペシャルショップじゃない。ミニを何台売ったかではなく、

真のミニオーナーを 何人育てたか。ミニの楽しみを何人に伝えたか。

そこがスペシャルショップのスペシャルに値する条件だと思うな。オレがいうのもおこがましいんだけどね。

店構え、パーツのストック量、価格。そういうのもショップの性格づくりには大切だけれども、

結局は人なんだよ。それは北海道にきて、よくわかったような気がする。

ウチの若いスタッフなんか必死でミニをいじってる。そういうのってお客に伝わるんだ。

心のつながりなんだよな。他のショップの悪口をいう店。これはダメだね。先が見えてる。

自分に自信がない証拠だって思われても仕方ないよな、実際。自分とこばかりホメたって、

お客は信用しない。そうだろ? 時代は、タイコが遠くから鋭く響いてくるような感じで不景気を迎えつつある。

ミニ業界だってそれを避けられはしない。こんなときに、 日本中にあるミニショップはどうするべきか。

同じミニを扱っていても、営業方針が 各店で異なるのは当たり前だ。だが、

]和と協調なくして今後のミニの方向性はないと思うよ。同業者をつぶすなんて考えたりしたら、

お客にはマイナスイメージしか与えない。

どんなに素晴らしいクルマが目の前にあっても、カジ取りを間違えたらあっという間に

消え去られてしまいかねないんだ。まず目的を持とう。1台でもミニをなくさない努力をしよう。

お客とショップの間に、ギブ&テイクはない。ギブ&ギブだ。ミニに乗って いる人に、

いかにミニを楽しんでもらうかを、業者同士で考える時期に来たんだよ。 損得なしに、腹を割って話し合える同業者がいたら、オレはどこへでも行くつもりだ。そうして和が生まれ、協調の精神が育ったら、こんなに素晴らしいことはないよ。幕末の当時、完全な敵だった薩摩藩と長州藩が奇跡的に手を組んで、明治時代をつくる きっかけを生んだ。藩長連合ってやつだ。お互いひとつの目的があったから、いがみ合うのをやめたんだな。今クマがいいたいのは、各ショップが「意地を張らず」「変にこだわらず」「自分だけを考えず」「すべてを思いやる」ということだ。何が見たくないかって、解体屋にうず高く積まれたミニの姿。そんなことを現実にしないためにも、過去じゃなくて未来を話し合いたい。

そして最後にすべてのミニオーナーの皆さんへ。これからミニを買う人は、

ショップのミニに対する意気込みを買うつもりになってください。ミニはかわいい。

でも、それだけじゃ乗り切れない部分もあるんだ。長く乗ろうと思うなら、

スペシャルショップのアドバイスを耳に入れて、こいつの弱点を知り、こまめに面倒を見てやらなくちゃね。

よく、とりあえず車検をパスするだけの整備でいいと注文する人がいるが、

しっかりチェックしたほうが後々ラクだよ。例えば、新車のミニのハブベアリンググリス。

クマにはどう見たって3年間持つ量が入っているようには思えない。それを知らずに乗って、

ドライブシャフトとベアリングを壊したら、修理はかなりの額になっちゃう。脅かすつもりはないんだ。

ただ、そういう部分もあるから、オーナーは 勉強しなくちゃいけないし、アドバイスしてくれる人と出会わなくちゃいけないよね。

さいきんはミニショップ離れが激しいなんていわれるけど、怖がらずにのぞいて みてくれよ。

いきなりパーツを売りつけたりしないよ。あなたがミニを大事に想って 相談するなら、

きっと親切に応じてくれる。みんなミニが好きでショップをやってるんだ。間違いないって。

ミニに乗ってるヤツって、夢があるんだな。北海道に来て、最初は ちっともお客が来なくて、

やっと来てくれた連中と雑談していると、みんな夢を話すんだ。これって大事だよなあ、

初心を忘れちゃいけないと思った。ずっとミニを愛し続けて ほしいよね。クマは心からそう思います。

それから、たったひとつのクルマで長く 続いているこの本、ミニ・フリークは本当に素晴らしいよ。

全国のミニオーナーの愛を伝えてくれてるもの。クマの遠吠えをこんなカタチで表現してくれたことにも感謝します。

これからも、ミニにとって有意義な本であり続けてください。

今回でクマのページは終わります。最後までオヤジのわがままな独り言につき合って

くれた皆さんに感謝します。どうもありがとう。オレはミニが大好きだ。

ミニを乗っている人も大好きだ。とくに楽しそうに乗ってる人がね。みんなのミニに、

北斗七星の光を通して愛とロマンを送り続けます。

本当にありがとう。           北海道のクマより